スタンダードプリコーションの目的

手のひらの洗い残しにも、十分気をつけること

 

手の甲に比べると手のひらの洗い残しは少なくなりますが、それでもスタンダードプリコーションでは徹底的にチェックして完璧な手洗いを指導しています。

 

もっとも洗いそこないやすいのは親指の周囲と、中指・薬指の指先(第1関節まで)、小指と薬指の間の又・薬指と中指の間の又、ひと指し指のつけ根、手のひらの中央部分です。

 

やや洗い残しが出やすいのは親指のつけ根から手首にかけての盛りあがった部分、生命線などシワの入った部分からひと指し指のつけ根にかけて、さらに薬指のつけ根部分となっています。

 

手の汚れ状況によっては手洗い方法を選択することも必要。目に見える汚れがない場合は、医師たちは擦式手指消毒をしています。肌をなめらかにするエモリント剤を含んだ擦式手指消毒薬で繰りかえし5、6回、10~15秒すりこんで流水で洗い流す方法です。

 

目に見える汚れがある場合は、石けんまたは抗菌性石けんをもちいます。そのさい手指全体を確実に洗うため腕時計をはずし、手を水でぬらしてから石けんで10~15秒以上洗浄し十分に流水で洗い流し。家庭でも手洗いのさいは腕時計ははずしましょう。また指輪ももちろんはずして、完璧な手洗いを実行してくださいね。